皆さん、こんにちは!
『東岡崎 居酒屋明月』の藤原です!
「彼らは現世を私に預けてくれた。だから粗末になんて扱えない」
岡崎市の某経営者の方の言葉です。
その方は創業からは二代目ですが、先代とは全く違う事業で成長拡大された方で、僕の親父のファンでよくお店に通っていただいていました。
当時カウンター越しに僕と話していたときの言葉です。
「考えてごらん。私の会社で働いてくれるってことは、現世を私に預けてくれたってこと。現世を預けてくれるってすごいことだよ。だからクビになんてできないよ。」
正直言うと、僕を子ども扱い(当時は20代前半)するその人を、僕は快く思っていなかった。
でもその言葉を聞いた時、ハッとした記憶があります。すごい事を言う人だと。
実際僕が経営する側になってからも、その考え方は影響を受けている。
家の経営計画書には社員の首は斬らないと明記した。
当然、自店に悪影響を及ぼす場合は致し方ないが、自社の業績によって、或いは自社の都合のみでクビにはしないと明言している。
またその人がお会計時に誤って小銭を落としてしまったことがある。
あわてて僕が拾いに走ると、こうも言うのだった。
「拾わないでほしい。自分で落としたお金を人に拾ってもらうなんて恥ずかしい事は出来ない。」
金銭感覚に独自の見解があるのは、余程苦労した方なのだと思う。
「もしも私の会社が私の代に代わって健全だったら、今の事業は起こさなかった。本当に苦しくて苦しくて誰からもお金が借りられなくて、藁にもすがる思いだったから今の事業に目を向けた。苦しまなかったら、チャンスに気付くこともなかった」
先日駅前で、偶然お会いした。実に3年振りだった。うちの親父が亡くなってしばらくしてから足が遠のいていた。
最後ご来店された時、こんな事を言っていた。
「お父さんも亡くなったし、私みたいなのが大きな顔をしていると、君が商売しにくくなるな」
しかし駅前で、お会いしたときは笑顔でこうも言っていた。
「顔を見ちゃうと、また行きたくなっちゃうな」
笑顔で楽しそうに手を振っていた。
こういう大人になりたいと、こういう経営者になりたいと、今でも思っている。
小さい組織ながら現世を預けてくれた人が、僕にはいる。
幸せにすることは、当たり前のことだと、その方の手を振る背中に言われたような気がした。
ってなわけで、本日もかなり張り切っているわけですよ!
(o^-‘)b
イェイ!